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無肥料と種

究極の自家採種/無肥料栽培の驚異!
                  豊田さんからの情報
                         ( ホームページ「野口のタネ」から転載)
自然農のような不耕起ではありません
img080.jpg

資材も活用している関野さんの無肥料栽培のナス畑(自家採種2年目の真黒茄子)



 2004年の初冬、「おかげさまでおいしいカブができました」と言って、富士見市の関野さんという方が、みやま小かぶを持って来て下さいました。 そして、
「これ、無肥料栽培なんです」と、続けて言われた時は、本当にびっくりしました。
それまで常識として、「二葉まではタネの力だけど、以後大きく育つのは肥料の力」とばかり思っていたのですから、当然です。いらだいたカブは、無肥料と言うのに、どれも直径10cmの中カブ程度には育っています。
「本当にこれが無肥料でできたのですか?」と、半信半疑で尋ねると、
「そうですよ。最初はF1のカブ(後にお聞きしたところ、サカタの玉雪大カブとか)を播いたんですが、葉っぱが5cmくらいしか伸びず、根もまったく太りませんでした。F1は、化学肥料とセットでないとうまく育たないってことがわかって、野口さんの所から買ってきて播いたみやま小かぶがこれなんです。とってもおいしいカブなので、うれしくて持ってきました」
「それはそれは。どうもありがとうございます」と、押し頂いたのですが、実は、その時はまだ、無肥料栽培という栽培法については、半信半疑でした。

「みやま小かぶは、有機栽培に一番向いている。タネを採ることで、自分の畑に合ったカブに育ってくれる」と言うのは、有機農研のタネ採り部会長、 長崎の岩崎政利さんでしたが、無肥料でも育つなんて聞いたのは初めてだったので、「まさか」という思いのほうが強かったのです。

そして今年7月、関野さんが、今度は無肥料栽培のアロイトマト、相模半白(はんじろ)胡瓜、真黒(しんくろ)茄子、万願寺唐辛子を持って来て下さいました。






無肥料/アロイトマト
無肥料/相模半白胡瓜
無肥料/真黒茄子
無肥料/万願寺唐辛子



 アロイトマトの糖度のノリは、それほどよくありませんでしたが、これは今年の、雨ばかりという悪天候の中での露地栽培ですから、しかたがないことなのでしょう。
 (実際、本家本元のポテンシャル農業研究所さんに送っていただいた雨除け栽培のアロイも、最初いただいた年ほど糖度が高くありませんでした)

元祖ポテンシャルさんのアロイトマト
同F1ネネ(ものすごく甘いモノがあった)






 関野さんの無肥料野菜に話を戻すと、うちの女房が一番感動していたのが、真黒茄子でした。「こんなに身が詰まって柔らかく、おいしいナスは、食べたことがない。今までいろんな人からおいしい茄子をいただいたけれど、このナスが一番おいしい」と、言うのです。
 ここにいたって僕は、「関野さんの畑を訪ねなければならない」と、決心しました。

 畑と新興住宅が混在する埼玉県三芳町に到着。待ち合わせ場所の中学校前で関野さんと落ち合い、関野さんの持ち物であるアパート(下の写真のバック中央)の、オーナー専用駐車場に車を停めさせていただき、最初に案内していただいたのは、発芽からそれほど経っていない、黒田五寸人参の畑でした。無肥料ということからなんとなく想像していた自然農的放任栽培とはまったく異なり、耕耘機でよく耕された畑には、草一本生えていません。



足元は、うちから買われたタネから自家採種した黒田五寸人参。
後のスイートコーンはF1なので、地元のタネ屋からの購入種子。自家採種できません。



 黒田五寸人参からスイートコーンの残骸と続く畑の道路寄りには、敷いたばかりのポリマルチが並ぶ一画がありました。
「自家採種の、三浦大根と宮重総太り大根を播く予定です。隣のマルチなし部分は、自家採種3年目のみやま小かぶ。この大根とカブの畑には、肥料を抜くためのエン麦を播いていたんです」
「肥料を抜くためって、育ったエン麦はどうしたんですか?畑に敷き込まないんですか?」
「刈り取って、外に捨てました。根株は捨てられないので、耕耘機で畑にうない込みましたが」に、口あんぐり。



「取りきれない」草の向こうにカブ用の畑(左)とマルチを敷いた大根用の畑(右)



「ササゲと里芋は、畑を変えたから、今年は収量があまり上がらなくて」とのお言葉に、返す言葉が見つからない。
 マメ科も里芋も、無肥料だと連作できるっていうのか? おまけに、そのほうが収量が上がるって、本当なのか?




ササゲ。飯能ではカメ虫で収穫ゼロという人もいるのに、よく成っている。



 防風ネットで囲まれた畑に案内された。道路に面して「無施肥無農薬栽培認証農地」という掲示が立てられている。 認証機関は、「特定非営利活動(NPO)法人/無施肥無農薬栽培調査研究会」。京都市左京区吉田神楽岡町3番地となっている。 「この間、ぼくが有機農研の講演で留守してた時に、うちに案内された方たちですね。この調査のために来られたのですか」
「そうです。京都から来て、野口さんの所で京野菜のタネを買って帰りました」思わず笑ってしまった。




防風ネットで囲まれた20aの畑と無施肥無農薬認証の掲示



「無肥料栽培のお仲間は、全国で何人ぐらいいるんですか?」
「まだまだ少ないですよ。東京近郊では、僕一人です」やっぱり、そうだろうなあ。
「去年『現代農業』の10月号に載ってから、興味を持つ人は増えているようですが、なかなか踏み切れないんですよね」
「関野さんの無肥料栽培歴は何年ですか?」
「今年で3年目です」
「じゃ、まだ肥料が残っているかもしれないんじゃないですか?」
「親父がまじめに農業やってなかったので、長い間休耕に近かったんです。有機でもなかったし」
「確かに、この辺の軽い土だと化成肥料のほうが肥料は抜きやすいでしょうね」
「そうです」

 中に入る。ポリマルチと除草シートで覆われた土地に、表土はほとんど見えない。
最も広い面積を占めているのが真黒茄子の畝だ。
「もちろん自根で、連作3年目です。最初は野口さんのところのタネで、その中で生育の良かったものから自家採種して育てたのが2年目。 チャノホコリダニが半分以上付きましたが、侵されてないものからタネを採った今年は、ずいぶん少なくなりました。形状で選ぶ余裕がなかったので、 今年は丸かったり長かったり形が安定しなかったので、来年のタネは、理想的な形のモノからだけ採るようにしています」
 なるほど。来年用に残してあるタネ果は、生育旺盛でチャノホコリダニも付いておらず、形も理想的だ。自家採種2年でこんなに能力を発揮するとは、さすが固定種の真黒茄子。そして、おそるべし無肥料栽培。



来年のタネ採り用のナス。肥料欠乏の様子もない。不思議だ。



「葉っぱが少ないですね」
「果実を育てるのに必要のない葉は、どんどんふるい落としちゃうようです」
「なんで肥料欠乏を起こさないんだろう」
「その上、連作すればするほどよくできるっていうんだから不思議ですよね。連作によって、その作物に必要な微生物が増えるから。なんて言われてるんですが、大学の先生に土を調べてもらっても、よくわからないらしいです」
「カリ欠乏みたいな葉も、ごく一部にはありますね。ところが、その葉の下から出ている枝の葉は緑色で、健康な葉だ。なんで克服しちゃうんだろう?」




カリ欠乏症らしき葉も一部あるものの
下から出ている枝の葉は健康そのものだ



 理由が良くわからないままナスを離れ、先日まいたという地這胡瓜の所へ行く。
 春から夏は相模半白を作り、根が張った同じ場所に(少しずらして穴を空け)秋は地這胡瓜を直播きして育てているんだそうだ。
「こっちが無肥料栽培で自家採種したときわ地這胡瓜。こっちが野口さんの所から購入したままの奥武蔵地這胡瓜です。最初から奥武蔵にすれば良かった。そのうち、ときわよりずっとよくなりますよ」
 言われて見て驚いた。
うちの奥武蔵は下っ葉が黄色く枯れ、肥料欠乏で葉色がまだらになっている。エカキムシにも入られて、息も絶え絶えなのに、自家採種のときわ地這は、青々と実に元気よく育っているではないか。
「これ、同じ日に播いたのですか?」
「そうです」 うーーーむ。




購入種子の奥武蔵地這胡瓜
無肥料栽培自家採種のときわ地這胡瓜



「奥武蔵地這には、まだ採種農家が使った肥料が残っているから、それに虫が寄って来るんです」
「無肥料栽培で何年か自家採種すると、肥料の毒素が抜けるから、虫も病気も付かなくなります」
 なるほど。これが無肥料栽培農家が言う「肥毒」という概念か。信じられない気もするが、現実に目の前にある二つの地這胡瓜を見ていると、認めざるを得ない。
(先日、うちにやって来た関野さんに、奥武蔵地這胡瓜のその後の様子をお聞きしたところ、途中で生育が止った株が何株かあり、掘ってみると、根コブ線虫に犯されて、根が瘤だらけになっていた。と、言う。そうか、無肥料の畑にも根コブ線虫はいるのか。それなのに、無肥料で育った胡瓜は、線虫に侵入されない。これは、確かなようだ。では、根コブ線虫は、どうやって生きているのだろう?)



関野さんが自家採種したタネ。物置の冷蔵庫の野菜ケースに保存している。



 アロイトマトはもう成っていなかったので、写真を撮らなかったが、「最後の果実を昨日すべて収穫しました。契約している自然食品店に卸すか、関野家で食べちゃうか、考慮中です」と、言われた。そこで、
「食べながらぜひタネを採って、うちに下さい。うちのお客さんでアロイのタネの入荷を待っている人が、今もたくさんいるんです。無肥料栽培のアロイを欲しがる人もきっといるはずです」と、お願いすると、
「わかりました。じゃ、どれだけ採れるかわからないけれど、やってみましょう」と、請け負ってくださいました。バンザイ。

 こうして、届けていただいたのが下のアロイトマトのタネ、約20ミリリットル(約2,000粒)です。
春にならって1ml(約100粒)ずつ袋詰めしたのでは、20人分しかありません。そこで、「無肥料で露地栽培したアロイ」という付加価値付きで、0.5ml(50粒弱ぐらい)詰めで40人様限定で販売することにしました。(当然、お一人様1袋限定です)
 タネの量は少ないかもしれませんが、続けて自家採種するための原種用には充分だと思います。タネ袋をプリントするカラーコピー機のカウンター経費やら人件費やらなにやらで、1袋制作する原価が150円ぐらいかかってしまうので、当店種子の現在の標準価格どおり、300円で販売させていただきます。
「露地栽培に適した、肥毒の無いアロイトマト」が入手できる貴重なチャンスです。欲しい方は、無くならないうちに、お早めにどうぞ。
(袋のデザインができ次第、2006年秋まきタネのリストの中に入れておきます)




20mlのマスにちょうど1杯ありました。
発芽試験も完了済みです。



 ところで、「無肥料でどうして野菜ができるのか?」なんとも不思議なので、うちに来られた人に尋ねたり、関係ありそうな本を求めたりしています。
『現代農業』の2005年10月号「土壌肥料特集号」も、入手しました。でも、やはりよくわかりません。
「土が元素転換する」という説は、とても信じることができません。「土の組成を調べようとサンプルを掘り出したとたんに元素が元に戻る」なんて言うにいたっては、論外です。
「野菜は元来、無肥料で育つ力を持っている。肥料漬け・農薬漬け農業で失ってしまったその力が、断食療法で復活したのだ」という人もいました。
 筑波大・村上和雄教授の『生命(いのち)のバカ力』という本によると、乳腺細胞から生まれたクローン羊のドリーは、本来必要とする栄養素が不足する環境に置かれたため、使われなかった遺伝子がオンになって細胞分裂が始まり、誕生したのだそうです。「ヒトの遺伝子の97%は使われていない。オフになっている遺伝子をオンにすることによって、未知の能力が引き出せる」のだそうです。
 植物も、たぶん、同じでしょう。肥料を与えられないことで活性化した遺伝子が、生きるために必要なタンパクを自ら合成しているのかもしれません。
 科学の発達は、遺伝子を細切れにし、機能を分類し、異なる生物の遺伝子を組み換えできるようになりました。しかし、総体としての生命力の神秘は、遺伝子を細かく刻めば刻むほど、その隙間から逃げ出しているのではないでしょうか。無肥料環境での野菜が、どのような未知の力を発揮して成長し、花を咲かせ、子孫を作っているのか、生命科学者のどなたかが、この問題に取り組み、いつか解決して下さるのを、心の底から待ちたいと思います。

 無肥料アロイトマトのタネを持って来て下さった関野さんは、いっしょに、うちの女房のために、収穫終盤となった真黒茄子も持って来て下さいました。
「実の成長がどんどん遅くなって、小さいくせに懸命にタネを充実させようとしています。切るとタネだらけで食べにくいかもしれません」
 確かに、大きさの割に、すぐ芽を出しそうな充実したタネの詰まったナスでした。でも、油味噌で食べると、タネはまったく気になりませんでした。生命の詰まった、果皮は柔らかく果肉がのめっこくて、本当においしいナスでした。

 関野さんのナスがまだあるうちに、今度は、「らでぃっしゅぼーや」の「いと愛(め)づらし野菜」担当の神保さんが、新潟の有機農家さんが自家採種している「昔茄子」と名付けているというナスを持って来て下さいました。味は、やはり関野さんの無肥料真黒茄子のほうが上でした。
 ふと思い付いて、二種類の固定種ナスを二つ割りにし、切り口の色の変化を見てみました。
 驚いたことに、無肥料ナスは、丸一日以上おいてしなびてきても、切り口が真っ白いままで、黒く変色しませんでした。
 関野さんの話では、青森で栽培されている無肥料リンゴも、いつまで経っても黒くならないそうです。
 単に「アクが無い」ということなのか? それとも「黒くなるのは酸化するからでなく、肥毒の現れ」なのか? どっちなんでしょう?
 考えてみると、本来タネは、最も大事な子孫です。そのタネを包む果実は、植物にとって、最も清潔に保たなければならない部分でしょう。いつまでも白い果肉には、植物の悲しく美しい願いが込められているのかもしれません。




13:16 有機栽培ナス(左)と無肥料ナス(右)
13:20 二つ割り直後左はやや黄ばんでいる



 




22:04 8時間以上経過しても右はまだ白い
翌日14:51 タネだけが追熟で黒味を増した



 



翌日14:52 25時間半後のアップ。肥料の有無によるこの差は、いったいなんだろう?



※関野さんが、うちに並んでいるタネの袋を見ながら、ポツリつぶやきました。
「レタスか。レタスだけは無肥料栽培できないんだよなぁ。無肥料だとみんな苦くなっちゃう」
レタス(ちしゃ)の仲間本来が持っている性質なのか、牧畜業が基盤のヨーロッパで育つ過程で畜糞が必須になってしまったのか、レタス類だけは無肥料栽培に適さないそうです。
 すべての固定種野菜が無肥料栽培できるわけでもないようなので、一言付け加えておきます。

p.s.
このページをご覧になった岐阜のお客様から「私も無肥料栽培です」というメールをいただきました。
二年前から農業を始め、最初から無肥料栽培にチャレンジされたのだそうです。
おまけに、最初からうちの固定種で、自家採種を目標にして、取組みを始められたようです。
ブログをお持ちということなので拝見しましたが、なんと今年お送りしたばかりの縮緬白菜まで、よく育っているじゃないですか。(驚)
このページをご覧になっている方の中で、無肥料栽培に興味を持たれた方がいらっしゃったら、必見のブログです。楽しそうですよー。
ところで稲倉さん、返信メールが送信できない状況なので、こんな形がお返事になってしまいました。
うちのホームページへのリンクは、ご自由にどうぞ。もともと営業のためのページですから、大歓迎です。


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[ ひとりごと] 
無肥料栽培とか自家採種なんて、一番お金がかからなくて、誰にでもできることなんだよね。
だからって、やろうとする人は本当に少ない。既成概念の恐ろしさだなー。(2006.10.4) 

〒357-0038 埼玉県飯能市仲町8-16 野口のタネ/野口種苗研究所 野口 勲 
Tel.042-972-2478 Fax.042-972-7701  E-mail:tanet@noguchiseed.com

 
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炭素病は、酸欠では?

イチゴ栽培で気づいたこと   ーーーmix;まさよし@Kamosさんの日記 より
       KAMOS 大橋 正義 (茨城・笠間)

今シーズン、イチゴの苗作り、定植を通して気づくことがありました。

先ず、無施肥と施肥では、前提条件が違う為、施肥では、作物に起こる現象が正確に捉えられなくなり、問題解決を複雑にしてしまいます。

例えば、炭素病。慣行では、発生したら即抜いて、圃場から持ち出せと、言います。そうしないと全滅してしまうそうです。が、たんじゅんの環境では、病気は一時的で強いかぶは、復活します。

これは何なのか?イチゴの名人と言われる人の話を良く聴き、それを理論的に考えると、炭素病とは、イチゴのクラウンの酸欠(クリック)で起こるのでは?と。テルッチが仮説を立てました。

植物の葉は、キコウから二酸化炭素のみの呼吸をする。酸素呼吸は根から(クリック)する。これから考えるとやはり、苗の深植えはしてはいけないことがわかる。

水やりも空気を引き込む為にやるということがわかります。

仮説が本当なら全て納得いく。
ただ教えられて言われた通りやっていたら何十年経っても分からないことが、猛スピードで分かる。
これがたんじゅんの最大の強みだとつくづく感じる。
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プロフィール

Author:たんじゅん 
「虫がつく野菜は、人間の食べ物ではない、虫のエサ。人間の食べ物は虫がつかない野菜。虫も野菜も人も、すべてが生き生きとしている。もちろん、お百姓も未来の大人も・・・」。
それが、自然・天然の仕組みと聞いて、びっくり、納得。
人間の側からではない、天然の側からのたんじゅんな農法は、もしかすると、戦争のない平和で豊かな世界の一つの実験、実顕ではなかろうかと、その実践報告を集めている。
連絡先メールアドレス tanjun5s@gmail.com

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