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エンドファイト NHK番組の内容(文)

2010年11月 1日(月)放送
クローズアップ 現代 2010.11.1 放送
微生物とつながる農業(NO.2958)

(番組宣伝用オンデマンドのコピーです)
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2958

 
COP10で取り上げられた「生物多様性」。農業にも、生き物の複雑なつながりを生かす取り組みが始まっている。中でも、植物の体内に入り込む微生物「エンドファイト」は、植物の成長を早めたり、病気や虫から植物を守る効果があることがわかり、肥料や農薬に代わるものとして期待されている。研究者や企業も、より効果的なエンドファイトを求め、探索に乗り出した。ニュージーランドでは、国を挙げてエンドファイトの普及に乗り出している。主要な牧草の8割にエンドファイトが使われ、害虫の被害を大幅に軽減、牛乳の生産量が3割増加するなど大きな効果をあげている。日本でも、北海道で稲にエンドファイトを導入する試みが始まり、病気の被害が農薬を使わずに軽減するなど、減農薬の切り札として期待が高まる。続々と見つかる不思議な微生物「エンドファイト」を使った、次世代農業の可能性に迫る。

百町 満朗さん(岐阜大学応用生物科学部教授)
【スタジオ1】
●エンドファイトと植物の関係を改めて確認
>>一般に微生物というと、分解菌としてよく知られていて、土作りなど、間接的な効果を示すわけです。VTRで示されたように、ある微生物は、植物の中に直接入り込んで、植物の生育を促進したり、また病気を抑えるというようなものが見つかってきているわけですね。エンドファイトは地球上のほとんどすべての植物にいると考えたほうがいいぐらいなものだと思います。よく「よい森」ということをいいますけれども、一般の方は、景色が美しい森などを、よい森と表現しますけれども、微生物、特に土壌微生物の研究者にとっては、よい森というときに、私たちの目に見えない土の中で広がっている微生物と植物のネットワークに思いをはせるわけです。VTRで、りんご園の話が出てきましたけれども、あそこでは雑草がいろいろ生えてました。その雑草と雑草をエンドファイトの菌糸が結びつけていますし、雑草とりんごの木をエンドファイトが結びつけているわけですね。ある意味、農業という人間の営みの中に、自然の仕組みを利用したことが、成功につながったと考えられます。これは共生関係ということなんですけれども、植物も利益があるし、微生物のほうも利益があるというそういう関係があるわけですね。

●エンドファイトは、いいことばかりのような気がするが?
>>微生物というのは、研究者によれば、90%がまだわかっていない。ほかの研究者は、まだ1%もわかってないというふうにいわれている世界なんですね。 ましてや、エンドファイトというものは、つい最近になってわかり始めた微生物なので 何もわかってないと言ったほうがいいのかもしれません。エンドファイトがつくことによって、植物の生育が促進された例もありましたけれども 逆に、エンドファイトがつくことによって生育が悪くなる場合もあるわけですね。植物の生育を促進することがいいことなのかあるいは生育を悪くする方が悪いことなのか、よくわかっていないというのが現実かと思います。

●生物の多様性と農業、エンドファイトとの関係は?
>>近年は環境に配慮した「環境保全型農業」が重要視されているわけですね。環境保全型農業においては、化学農薬は極力避けて、有害な生物を、生物で防除する、生物防除というのが重要な働きを示すことになってきます。そういう中にあって、エンドファイトというのは着目されているわけですけれども農業生態系において、微生物と植物との共生関係が崩れたところに、エンドファイトを利用することによって、その共生関係を補てんしていくということになると思いますね。

【スタジオ2】
●エンドファイトが食料へ導入されたとき安全性は?

>>エンドファイトが「微生物農薬」として登録されるときには、数々の農林水産省のガイドライン、安全性のガイドラインを経なくちゃいけません。そういった意味では、安全であるというふうに考えていいと思うんですけれども。次々といろんなタイプのエンドファイトが見つかってきた場合に、すべて農薬登録を取るということは非常にお金のかかることで、かなり難しい。さらに、エンドファイトが実際に食料にまで使われるような形になるときには、消費者に向けて、これはどういうエンドファイトを使っているかというようなことも、 伝えていく義務が生じてくると思いますね。ある消費者にとっては、微生物農薬で作ったものだからより好ましいと思う方もおられるし、そこに危険性を感じる方も
いるかもしれませんね。

●エンドファイトを使うことで生態系への影響は?
>>エンドファイトを微生物農薬として使用するということは、特定の微生物を大量に高密度で環境に導入するということになりますので、生態系かく乱ということも視野に入れて、安全性を評価していくことがぜひとも必要になってくると思います。

●エンドファイトによって、農薬や肥料を使わない農業が実現する可能性は?
>>これまで、化学農薬とか化学肥料によって、人類は非常に大きな恩恵を受けてきたわけですけれども、一方、環境汚染という深刻な問題を引き起こしてきたわけですね。これからの農業を考えていくときに、エンドファイトのような有用な微生物の助けを借りながら、化学農薬とか化学肥料を適切に使用して、農業生態系において、環境改善を地道に図っていくということが必要なんじゃないかと思います。農業という営みの中に、自然の仕組みを利用する、植物と微生物のつながりの不思議さをより深く知ることによって、その知識を農業の現場に使っていければなというように思うわけです。それが環境保全型の農業を確立するうえでの、第一歩となるのではないでしょうか。エンドファイトは非常に魅力のあるテーマになってきていますし、やっぱり、環境保全型農業においては、農薬は最後の切り札として残しておきたいということがありますので、有用な微生物をどんどん見つけて、やはり環境との兼ね合いを考えながら、次世代の環境を守るという立場からも重要な研究になっていくと思います。
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たんじゅん 

Author:たんじゅん 
「虫がつく野菜は、人間の食べ物ではない、虫のエサ。人間の食べ物は虫がつかない野菜。虫も野菜も人も、すべてが生き生きとしている。もちろん、お百姓も未来の大人も・・・」。
それが、自然・天然の仕組みと聞いて、びっくり、納得。
人間の側からではない、天然の側からのたんじゅんな農法は、もしかすると、戦争のない平和で豊かな世界の一つの実験、実顕ではなかろうかと、その実践報告を集めている。
連絡先メールアドレス tanjun5s@gmail.com

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