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いい土と微生物多様性・活性度の研究

7000か所の土壌の中で、7位以内の最高の微生物多様性と活性値をもつ土壌がたんじゅん農法で

  *   *   *

美味しく、元気な作物が育つ土、そこには、優れた土壌微生物が住んでいるからだと、
専門家は、よってたかって、そのスーパースターを求めて、この十数年、探してきた。

そして、その結果、豊かな土壌、おいしい作物が育つ土壌は、現実にある。
だがしかし、そういった土壌に、スーパースターは、ついにみつからなかった。

そのかわり、土壌の豊かさと微生物の間には、ある法則がみつかった。

「土壌の豊かさと、微生物の多様性、それに、その活性度は、比例する」

美味しい作物が育ち続け、病気や虫の発生しない土壌を、豊かな土壌とすると、
そこには、多種多様な微生物が住み、
しかも、それらの微生物の活動が活発である。
多様な微生物は、それぞれ別々の食べものを食べる。活動が活発なほど、それを食する速度が速い。

逆に、作物が育ちにくく、病気や虫が発生する土壌は、
微生物層が偏っているか、ほとんど存在せず、
また、微生物の働きが不活発である。
それぞれの食物を食べる速度が遅い。分解が遅い。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そういう研究結果をもとに、科学的に、上の法則を、数値化して、
豊かな土の新指標 「土壌微生物多様性・活性値」を提案している研究所がある。
DGC総合研究所。 http://www.dgc.co.jp/biodiversity.htm

十数年の研究で、7000か所の土壌について、その指標を測定してきた。
95種類の微生物群が、それぞれの土壌に、どう分布しているか。それらが、それぞれの食べもの(有機物)をどのくらいの速度で分解しているか。それを一枚のプレートの色変化として、時間の経過とともに、測定し、それを総合的に数値化して、「多様性・活性値」という指標を出している。

たとえば、次のような、代表的なパターンが、プレートで見られる。いずれも、48時間後の発色状態。

3種の典型的な指標のパターンがある。 (クリックすると、3枚の写真、A,B,C、そのあとの資料は、DGC研究所の参考資料 )

Aは、ほとんどの微生物はいなくて、偏った種類の微生物がすむ土壌。化学肥料や農薬に頼った畑でみられる。
  病気が発生している。多様性・活性値 24万 偏差値 34
Bは、平均的な土壌。95種類の微生物のうち、半分程度がすむ土壌。
  多様性・活性値 80万 偏差値 50

Cは、非常に土壌微生物多様性の高い土壌 活性値 200万、偏差値 83.6 (0.13%以内)
95種類の微生物のうち、80%以上の微生物群が存在し、しかも、24時間後、その多くの微生物が活発に食べものを食べ、それが色の大きな変化として、現れている。

これは、一年前から、たんじゅん農法をはじめている、岐阜・加茂白川の服部晃さんのハウスの土壌試験結果。

服部さんは、無化学(有機)肥料で18年、無肥料は6年前から実践。たんじゅん農法は1年前から、廃菌床を主な炭素源としている。有機肥料の投入時は、病虫害の発生で悩まされた経験から、無肥料栽培に切り替えたが、収量があがらず、1年前から、炭素資材を投入する無肥料栽培、たんじゅん農法にしたところ、アブラムシなどの虫害は激減しているという。

ちなみに、白川町の熱心な有機農家の土壌も、DGC研究所の試験をしたところ、それぞれ、多様性・活性値が、100万(偏差値57)、110万(58)、140万(68)となっている。
7000か所の土壌は、有機農業や、減農薬・減化学肥料農業など、土づくりを積極的に取り入れた生産者の土壌を多く含んでいることから、服部さんの土壌は、限りなく、希有に土壌中の微生物が多様で活発であると、DGC研究所は評価している。

たんじゅん農法では、発酵土壌が、美味しく、健康な作物が育つ要件としている。また、発酵とは、微生物層が多種多様であること。腐敗とは、微生物層が貧弱で、偏っている。
としているが、まさに、そのことを、科学的に証明されたことになる。

これからさらに、たんじゅん農法の各地での実践者の土壌が試験されていけば、それが希有な成果ではなく、誰でも実践可能な、しかも、自然の原理に基づいた、持続可能な農法であることが、示されていくのではなかろうか。

この試験については、くわしくは、DGC研究所のhpを見られたい。

DGC研究所の資料より抜粋

* なぜ微生物の研究がすすまなかったか

土壌微生物の世界は科学的に未踏の領域でした
;数…土壌1グラム当たり億~兆の数存在
;種類…土壌1グラム当たり千種以上、殆どが新種
;個々の機能…見える数の百分の一以下しか培養出来ない
;群としての機能…組合せの数が多すぎて群として調べられない
現実的に、微生物一つ一つを調べてそのすべての機能を特定するのは丌可能です。また、それぞれの微生物の相互作用を調べるのも、場合の数が天文学的数字となり丌可能です。
 
* 多様な微生物は、それぞれ独自の多様な有機物を食べる

発想の転換!全く新しい分析法にチャレンジしています
従来の科学が問題にしていた、
土壌に「何の種類の微生物」が、「何個居て」
「何をしているか?」を敢えて問いません
土壌の微生物「群集全体」が、
「どれだけ速く」「どれだけ多様な有機物を分解できるか?」
を問います

* 多様な微生物は、それぞれ独自の多様な有機物を食べる

分類群非依存型多様性
より性質の異なる(相互の距離が大きい)構成者をより多く有している集団は,性質の類似した(相互の距離が小さい)構成者を少数有する集団より多様である.
「集団全体としてどれだけ異なった性質を有しているか」と
「構成者間が互いにどれだけ異なった性質を有しているか」の両方を満足する時,最も高くなる

(編集者注; まさに、この地球上に、生命が誕生し、宇宙の中で、希有な繁栄をしている大元は、ここにあるのではなかろうか)

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このhpの編集者が、DGC研究所に質問したところ、所長の櫻本直美さんより、以下のような回答をいただいた。
参考のために、転送させていただく。ありがとうございます。

DGC研究所の櫻本 直美さんからの返信 (編集者の質問に対する)
Ⅰ) 質問に対する回答 2011年8月1日
Q1; 95種の微生物の詳しいことはいいのですが、大まかな種類を知らせてもらえませんか。
A1;
分析に際しては、微生物を特定して検査しているのではなく、
様々な有機物(微生物のえさ)の方をプレートに入れています。
つまり、95種類あるのは微生物ではなく、有機物の方になります。

おおよその試験方法は以下になります。
1)サンプル土壌をバッファに入れて振とうします
2)上記によって土壌中の微生物群がバッファに染みだします
3)上記バッファを95種類の異なった有機物が入ったウェルのあるプレートに分注して、
  それぞれのウェルの有機物の分解反応を時系列に解析します
4)48時間連続観察することで、サンプル土壌に含まれていた微生物群が、
  全体でどれだけ多様な有機物を分解できたか、
  またそれぞれの有機物の分解速度がどれほど早かったか、
  の双方の結果が分かります。
5)これらの方法で得られた結果を数値化したものが、土壌微生物多様性・活性値となります。
 つまり、サンプル土壌に含まれている微生物群が、
 全体でどの程度多様な有機物をどの程度早く分解するのか、を数値化しています。

試験プレートの有機物につきましては、
好気性の微生物が分解することのできる有機物の代表的なものを用いています。
これは、アメリカのNASAでの研究開発が元になっていまして、
もっと細かくやろうと思えば、95種ではなくもっとたくさんの有機物を分解させればいいのですが、 その分コストがかさむだけでなので、
多様性としての差がはっきりと表れることが分かった、最も標準的な有機物を選んで分解させています。

有機物の分類は以下になります。

・ポリマー ・糖 ・糖誘導体 ・メチルエステ ル…界面活性剤など ・カルボン酸…酢酸や乳酸など
・アミド ・アミノ酸 ・ペプチド ・核酸 ・アミン ・アルコール ・リン酸化糖類
Q2; そのなかに、糸状菌ははいっていますか、いませんか。
A2; 
もちろん、入っています。
上記のように、微生物を特定せず土自体を測っていますので、
試験用のスポイトで吸い上げられるものは、みんな分析対象です。
Q3; できれば、服部さんの48時間後のプレート者sんがいただければ、有難いですが。

A3; 添付させていただきます。
添付ファイル×3 ― すべての添付ファイルをダウンロード (圧縮:

) すべての画像を表示
低いプレート.jpg
162K 表示 ダウンロード

平均的なプレート.jpg
184K 表示 ダウンロード

服部さんのプレート.jpg
166K 表示 ダウンロード



Ⅱ) 質問に対する回答    8月3日
Q1;
有機物95種類を、微生物に食べさせて、その変化する「種類の多様性」と「速度」を測る。ということは、わかりました。その前提として、微生物の多様性と、分解される有機物の多様性は、密接な相関関係があることが、前提となします。
そこで、まったくの素人考えの、質問です。
特定の微生物は、多種類の有機物を食べる。別の微生物は、特定の有機物の身を食べる。といういことが、もしあれば、多種類の有機物が分解されることと、微生物が多様であるということは、相関関係が薄くなります。
その相関関係は、在る。ということが、研究されておられるか、あるいは、他の研究結果があれば、それを紹介していただけませんか。

A1; 土壌微生物多様性・活性値分析のもとなる研究は、
現在中央農研におられる、横山さんたちの研究によります。
現在の方法の前に、1992年にコロニー法という分析方法が生まれました。
これは、横山さんが当時、農業環境技術研究所というところで、
土壌微生物について研究をしていたときに生まれたものですが、
飛騨地域の畑で、連作障害が多発するところと20年間起こらないところがあり、
その違いはなんだろうということでいろいろと調べた結果、
土壌微生物の多様性にあるのではないか、という結論に至ったのです。
そこで、以下の方法が研究されました。
1)サンプルの土壌の懸濁液をつくり
2)寒天培地によって微生物を培養
3)培養できたものから無作為に50コロニーを採取
4)50こそれぞれの微生物に95種類の有機物を分解させる
5)24時間後の分解パターンを調べて、50種類の微生物を食べ方の違いから分類
6)多様性指数というクラスター分析を利用した公式を横山氏が考案し、
その公式にのっとって多様性を評価
7)結果、土壌病害の発生と微生物の多様性とに強い相関があることが明確になった

分かりにくいと思いますので、スライドを添付しておきますので、
6~13ページまでをご参照ください。
もし、この方法の論文が必要でしたら、横山さんから取り寄せますが、
かなり難しいと思いますので、スライドの方がいいかと思います。(ここではスライド略)

以上のようにして生まれたコロニー法ですが、以下のような問題点がありました。
1)寒天培地に培養したものを使うので、培養できないものは評価できない
2)寒天培地から無作為抽出した微生物、それぞれを特定するためにプレートを使うので、最低限50枚のプレートが必要となり、1サンプルの分析に要するコストが100万円を超えてしまう
3)24時間後の分解結果だけを見るので、分解のスピードについては評価できない

そこで2008年にコロニー法を改良して、現在の方法になりました。
1)土壌そのものをいきなりプレートに入れて分解能力を計測する(微生物の培養や抽出を一切行わない)
これにより、培養できないものについても評価できるようになり、またプレートの利用は2枚で済むようになりました(1枚でも結果は分かるのですが、2枚だともし間違いがあったときにそれぞれ別の結果になってしまったことで間違いが分かるので、値の信頼性のために2枚使っています)
2)15分間隔で、分解能力を測定することのできるロボットを導入し、時間軸の考え方を取り入れ、分解のスピードについても評価できるようにした

スライドの14から17ページをご参照ください。
なお、名称も土壌微生物多様性・活性値分析と変わりました。
誤解されることがありますが、これは上記のコロニー法の多様性指数とは異なります。

この方法ですと、ご指摘のように微生物によっていっぱい有機物を分解するものが少しいればいいのではないか、という疑問も生まれるのですが、6000サンプルにわたる実験の結果、結果的にはコロニー法の多様性指数と同じ傾向が出て、要は多様な有機物が結果的に分解されていれば病気が出にくかったりすることが分かりました。
微生物個々の能力というより、土が持っている微生物全体での分解能力が重要だったようです。


土壌微生物多様性・活性値につきましては、横山さんから弊社が実験を引き継ぎまして、事業として行いながら、各県の研究機関や日本土壌協会、企業様と継続して様々な研究を行っております。
一部企業秘密的なことがあるのですが、公開可能なものについては学会などで報告しております。
Q2;
いろいろな微生物が、どんな有機物を食べるのか、そういうことについて学びたいので、資料や、文献があれば、ご紹介くださいませんか。
おそらく、農家は、そういうことは、あまり知らないので、皆さんにも勉強になると考えますので、
お忙しいところ、お手数をおかけして、申し訳ありませんが、hpにも紹介したいので、お教えいただければ、幸いです。

A2;
文献などはたくさんありますので、「細菌学的性質」「炭素資化性」をキーワードに検索されるといいと思います。
ただ、先にも書かせていただいたように、どの微生物がどの有機物を食べるのか・・・にこだわり始めてしまうと、全体が見えなくなってしまうので、考え方として注意が必要です。
(だいたいの学者さんが、ここにはまって、出口が見えなくなってしまいました)
土全体で、様々な有機物を分解できることの方が大切なのです。
土壌微生物多様性・活性値について(白川町).pdf
4787K 表示 ダウンロード



Ⅲ 質問に対する回答 8月6日

新しく頂いたご質問に関しては、専門外ですので、いま中央農研の横山さんに紹介しております。
私の存じ上げている範囲では、以下のようになります。

Q1;
発酵と腐敗は、微生物が関与している典型的な、二大変化です。
が、まだ、現在の科学では、未知と考えます。
しかし、おそらく、この二つは、命を解明し、自然の法則を理解する上で、本質的ではないかとします。
命の解明も、その二つの変化、発酵と腐敗も、自然・天然の法則と直接結び付くから、まだ、その法則が未解明な間は、未知なのではないかと。
それについて、ご研究を続けてこられた立場からは、発酵と腐敗は、どう理解されておられますか。

A1;  
発酵と腐敗についてですが、いずれも微生物の分解によるといういみで違いはなく、人間にとって有効なものを発酵と呼び、そうでないものを腐敗と呼んでいます。
いずれも、自然の中の循環の一部で、私たちが食べ物を食べて生きていられるように、微生物も自分たちの餌を分解して生きています。
それらがうまく循環することで、自然は素晴らしいバランスを保っていると考えます。
私の個人的考えですが、人間もまた自然の一部で、この素晴らしいバランスの一端を担っている生き物だと思っています。
ですから、自然の法則をすべて理解することなどできなくて、ましてや自然をコントロールすることなどもってのほかで、しかしながらもちえる科学的な見地でもって自然のバランスを壊さないように、自然ととともに寄り添って生きるのがベストなのだと感じています。
ですから、できるだけ自然の法則を全体的に俯瞰的にとらえながら、自然の法則を解明できるように研究を重ねています。
皆さんの土を調べさせていただいていることでも、それらは少しずつ明らかになってまいりまして、毎日が勉強の日々です。
ありがたいことです。

Q2;
植物の世界では、エンドファイト、共生菌が徐々に研究されてきていると、聴いています。
植物体内に存在する、微生物群の、多様性・活性について、ご研究はされておられませんか。
その成果があれば、お教えくださいませ。

A2;
そもそも微生物の中で分かっているものの割合が本当にわずかなので、そのなかのエンドファイトとなると、本当に一部のものしか解明されていません。
ですので、多様性まで行きつかないというのが現実です。
特定のエンドファイトについては、茨城大学などで研究がすすめられているようです。
そちらに照会されるとよろしいかと存じます。

Q3;
ご研究とは無関係かとしますが、もう一つ。
土壌だけを、ご研究ですか。たとえば、血液とか、腸液とか、そういうものを、このご研究の方法で、調べられると、大変おもしろい結果が出ると、予想します。
そのような研究成果があれば、教えてくださいませ。

A3;
保健所的な検査の問題がありまして、現実的には弊社で分析することはできませんが、腸内細菌を整えるサプリや飲料を作っている、ある大手企業さんと話をしたところ、間違いなく腸内細菌の世界も多様性が重要で、今わかっている有効な腸内細菌などもほんの一部でしかなくて、全体を理解することの方が大切なのだとおっしゃっていました。
ただ、土と違って、規制が大変厳しい世界ですし、医療や製薬という世界は利権も多く絡んでいますから、理解者を得るのも分析するのもハードルは高いでしょうね。
前述の大手企業の研究員さんも、多様性が大事なのはわかっているけれども、もしそれを言い出したら、特定の菌をサプリメントとして販売できなくなるから表には出せないみたいです。

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 有限会社ディージーシー総合研究所
     http://www.dgc.co.jp
 櫻本 直美 (Naomi Sakuramoto)
   E-mail sakura@dgc.co.jp
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たんじゅん 

Author:たんじゅん 
「虫がつく野菜は、人間の食べ物ではない、虫のエサ。人間の食べ物は虫がつかない野菜。虫も野菜も人も、すべてが生き生きとしている。もちろん、お百姓も未来の大人も・・・」。
それが、自然・天然の仕組みと聞いて、びっくり、納得。
人間の側からではない、天然の側からのたんじゅんな農法は、もしかすると、戦争のない平和で豊かな世界の一つの実験、実顕ではなかろうかと、その実践報告を集めている。
連絡先メールアドレス tanjun5s@gmail.com

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