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パパイヤとソルゴーで硬盤層を破る

2014年11月16日 沖縄県宜野座村仲原さんの畑
(仁禮恵子さんが、中原さんから聞いてまとめたメモ)

1.漢那区のパパイヤハウス

果物用として植えたが、今は値がいいので野菜用(青パパイヤ)として出荷している。
10ヶ月前から無肥料・水やりをしないいわゆるたんじゅん農方式に切り替えた。今現在は土が乾燥し過ぎなので水を適宜やっている。

植え付けは昨年。たんじゅん方式に切り替える前(有機肥料使用)は、ダニが大発生して被害が大きかった。ダニに対しては農薬も少なく、高価で経費がかさむ上、すぐ効かなくなる。
農薬が効かないので、週に2回木ごと水を吹きかけてダニを落としていたから、手間がかかってしょうがなかった。体もきつかった。

10ヶ月前から、肥料をやるのをやめて、炭素資材(パパイヤの幹や葉など剪定くず)を入れている。
直径10センチ強の木のようなパパイヤの幹に、たんじゅん方式に転換した時の生長の跡が残っている。肥料をやめた後、急に幹が細くなって、しばらくすると太くなってきてグッと生長しているのがわかる。

表土の50センチ下に硬盤層(肥料分が溜まって硬くしまっている腐敗した層)がある。掘ってみたところ、パパイヤの根が硬盤層を突き抜けて、1メートル以上下にまで、水を求めて伸びていた。

普通栽培のパパイヤは、30~40センチの深さにしか根がない。
またパパイヤの果梗(かきょう:茎から実の付け根に伸びた柄の部分)がふつうは短く、葉の柄とこすれるところに跡が残るため商品価値が下がってしまう。この対策として、果梗にホルモン剤を筆で塗る。そうすると果梗が伸びてぶら下がる形になり、実の付け根に跡がつかず高く売れる。

でも今はホルモン剤を使わなくても自然に果梗が長く伸びている。
さらに1本の葉の付け根から普通は1本の果梗で1つの実が付くのに、1本の果梗の先に2個の実が付いたりしている。
実に害虫のアザミウマのなめ跡もつかなくなった。

パパイヤの木は生長すると背が高くなり収穫しにくくなるので、途中で幹を切って、2本とか脇芽をはやしているところ。切った残渣を、畝間を20センチほど掘って、粉砕せずそのまま溝に埋めている。
これはこのハウスは再来年に返却しないといけないため、もとの状態に戻しやすくしている。
土の窒素を抜くには、試した中では緑肥作物のソルゴーが一番いいと思った。
ハウスの空いたところに植えた冬瓜は、葉の緑色がこのところ薄くなってきた。

(棒が土にどれだけ刺さるかやってみたが ) 土はカラカラに乾いていて、硬く、棒がささらない。でもパパイヤはイキイキしている。棒がささることと、土がいいことは関係ないのでは。
土は乾燥するほど、水を吸い上げてくる。

2.惣慶区の露地畑

ここも10ヶ月前からたんじゅん方式で無施肥に切り替えた。
以前は有機肥料を使っていた(いまも向かいの畑のキャベツ栽培は有機肥料で行っている)。有機肥料を使うと、生育期間の途中から急に虫にくわれる。化学肥料を使うとものすごく虫が来る。

沖縄の露地栽培では雨が多く降るたびに、表土が流亡してしまう。これではキノコ菌はいつまでたっても育たない。
まず表土を守る土作りが一番大切。

たんじゅん方式に転換時には、いくら野菜を作っても、土に残っている窒素成分を抜けないので、なかなか土が良くならない。野菜を作らず、少なくとも1年はソルゴーを栽培するのがいい。
ソルゴーは余分な窒素を吸う力がとても強く、また根が太くて土中深くまでがんがん伸びていき、結果的に土に空気を入れてくれる。
年に3回くらい、ソルゴーの背が高くなったら株元を残して刈り倒して、溝に入れれて炭素資材にする。畝の上はチップを敷きつめて雑草を抑える。
ソルゴーは刈ったあとからまた伸びてくる。刈っては伸ばすを繰り返す。はじめは30センチの丈で穂がついていたのが、次は50センチで、その次は1メートルと、どんどん背が高く伸びるようになってくる。
この段階では、沖縄はとても湿度が高いので、まだ土の中には炭素資材を混ぜ込まないほうがいい。
雨が降っても表土が流れていかなくなるまでは、ソルゴーを植えて待つ。
ソルゴーの丈や、葉の色を見ていると、土の状態の変化がわかる。色が薄くなってくる。葉の味はお茶の味になっている。

表土が流れなくなり、土がサッと雨を吸い込むように変わってきたら、はじめて浅くソルゴーなどの炭素資材を土にうない込む。そこまで乾いた、水を切った土になっていれば、うない込んでも腐敗しない。
以前土の水はけが良くない時に、刈り倒した青いソルゴーを埋めてその上に畝を作ったら、中で腐敗してアンモニア臭がした。

現在の状況。
ソルゴーを育てながら、その脇に小松菜を植えている。やっと小松菜の本葉が虫にくわれなくなった。
ドロが靴裏にくっつかない。
雑草が生えなくなってきた。
台風で1日以上大雨が降っても表土が流れない。きれいな水が表面を少し流れているだけ。周囲の人の圃場では、赤土の赤い水が流れていく。全然様子が違う。
1メートル30センチ棒がささる。
畑は奥に向かってわずかに高くなっていて、奥の方のサシクサ(雑草)は葉の色が薄緑になっている。
以前は太いミミズがいたが、今いるのは細いミミズ。しかも土が乾いているためか元気がない。
いろんなキノコが生えてくる。

2の補足、その他
モクマオウ(アメリカ人が持ち込んだ外来種の木)は、炭素資材としてすごくいい。葉の形が土に接しやすい。分解が早い。腐敗しない。モクマオウの落ち葉が溜まるところの作物の生育がよかった。
チップは価格が高い。でも腐敗しない。宜野座村所有のチッパーは、細い枝しか処理できない。太いのは無理。チッパーがあればいいのに。
小ネギは晴れている時食べると甘く、曇りだと甘みが少ない。
廃菌床は以前入れたが、使い方が難しいと思い、今は使っていない。
土中1メートル50センチの所に水が流れている。奥隣の林の向こうから、地下の水をつたって肥料分が流れてきているかもしれない。場合によっては水の流れを変えるため、境界を掘る必要があるかも。

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Author:たんじゅん 
「虫がつく野菜は、人間の食べ物ではない、虫のエサ。人間の食べ物は虫がつかない野菜。虫も野菜も人も、すべてが生き生きとしている。もちろん、お百姓も未来の大人も・・・」。
それが、自然・天然の仕組みと聞いて、びっくり、納得。
人間の側からではない、天然の側からのたんじゅんな農法は、もしかすると、戦争のない平和で豊かな世界の一つの実験、実顕ではなかろうかと、その実践報告を集めている。
連絡先メールアドレス tanjun5s@gmail.com

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